民法改正についての覚書 令和6年5月24日公布し、2年以内の施行が予定。令和6年8月21日時点では施行日不明。
実務で個人的に重要そうな部分の覚書(メモ)
・協議で共同親権が選択可能となる。協議でこれまで通り単独も当然可能。
・裁判離婚でも共同親権が可能。
子の利益を害する場合には単独親権としなければならない。
例:子への虐待( 虐待やDVは身体的なものに限らない。)のおそれがある。
DVのおそれや協議が調わない理由その他の事情を考慮し、親権の共同行使が困難なケース
共同親権であっても、監護権を妨げてはならない旨の規定も新設。
・親権変更について、協議の経過やその後の事情を考慮する。婚姻時に支配関係があったかどうかなどを考慮する。子供や親族も申立可能。
・親権者指定の審判または調停の申立があれば、離婚届が受理されることになる。(親権者が決まっていない状況でも離婚を先行できるようになった。)
・子の監護の費用について一般先取特権(民法306条に新設)。債務名義がなくても、差し押さえができるようになる。しかし、一般先取特権①共有の財産等の管理により生じた共益の費用 ②給料等の雇用関係の費用 ③葬式に関する費用 ④日用品の購入に関する費用については現在も認められているが活用されていないと思われどこまで効果が効果があるのか。
・離婚後の法定養育費制度
合意無いときであっても、離婚後一定額の養育費が発生する。しかし、但し書きで、「当 該 他 の 一 方 は 、 支 払 能 力 を 欠 く た め に そ の 支 払 を す る こ と が で き な い こ と 又 は そ の 支 払 を す る こ と に よ っ て そ の 生 活 が 著 し く 窮 迫 す る こ と を 証 明 し た と き は 、 そ の 全 部 又 は 一 部 の 支 払 を 拒 む こ と が で き る 。」旨の記載がある。つまり金がないことを証明すれば、支払拒絶が可能なため、どこまで効果があるか不明。金があるのに払わない場合だけ。
・父母以外親族の面会交流。他に適当な方法がなければ、申立自体も可能。
・財産分与2分の1ルールの明文化。
・法定離婚原因から回復の見込みのない強度の精神病が削除。
交通事故の際に、第三者行為災害の届を出して、健康保険を利用して治療することがあります。
その際、健康保険組合が、保険会社等に求償することがあります。相手方保険会社と和解するときに求償権に関して、清算条項に含める必要は無いそうです。
しかし、労災の場合は、労災を除くという清算条項にしないと、労災の給付が受けられなくなる可能性があるそうです。細かいところですが、非常に重要なところです。
被後見人の方が虐待を受けているケース等で、住民票の支援措置(住民票を非開示にする手続)をしている場合、法務局でとれる成年後見等登記を交付しないなどの非開示の手続がとれます。
正確には、DV被害者等にかかる登記事項証明書を交付しないこと及び登記申請所等の閲覧を拒否することを求める申出というようです。
住民票の支援措置も一年更新であり、成年後見人等登記の非開示の期間も支援措置にあわせて一年更新です。
手続には、
・DV被害者等にかかる登記事項証明書を交付しないこと及び登記申請所等の閲覧を拒否することを求める申出書(以下「申出書」という)
・支援措置決定通知
・申出をする人間の身分証明書
を東京法務局に提出することになります。
この必要書類は更新時でも同じですが、一つ問題がとなりました。支援措置の手続をとったのですが、支援措置の決定通知がでるまで手続をしてから2週間から3週間かかってしまいます。
いずれの更新も期限から一ヶ月前からできるのですが、支援措置決定通知がでるままで待つと、法務局での後見人等登記の非開示の期間が終わってしまう可能性が出てきてしまったのです。
法務局に相談したところ、支援措置の手続を取った後、支援措置決定については追完予定で申出書と身分証明書を出せば、開示しない対応をしてくれるそうです。法務局は、色々うるさいイメージがありましたので、柔軟な対応をしてくれるようで少し驚きました。
離婚訴訟中に話がまとまり、和解で離婚することになったとしても、実務上、ご本人の出頭を求められることが多いです。今まで、離婚訴訟中に、本人不出頭で和解したことはありませんでした。
しかし、先日、裁判官が訴訟を調停に付して、審判で離婚を認めてくれました。このような対応をとるかは裁判官次第となりますが、出廷をしなくて済みますし、仕事をしているご本人の日程調整等もしなくて済んだので非常に素晴らしい対応だと思いました。
なお、通常、離婚調停がまとまらない場合、法律上審判離婚がありますが、実務上あまり使われていない状態です。
つまり、調停がまとまらない場合、離婚訴訟を提起するかどうかを検討することになります。
相続人の確認のために戸籍を取得するときは、被相続人の出生から死亡するまでの戸籍謄本を取得する必要があります。
戸籍とは、日本国民一人ひとりの親族的身分関係を登録し、かつそれを証明するもの
現在戸籍とは、現に在籍している者がおり、使用されている戸籍
除籍とは、婚姻、養子縁組、死亡などにより最終的に在籍者が誰もいなくなった戸籍
改製原戸籍(かいせいげんこせき・かいせいはらこせきと読みます)とは、戸籍の改製(戸籍の様式が法律または命令により改められた場合、従前の様式で編成された戸籍を新しい様式の戸籍に改めるための編成替え)により編成替えされた従前様式の戸籍。改製により新たに編製される戸籍には、その時点で戸籍に在籍されているもののみを移記し、婚姻等で除籍されたものは、移記されないためにこれも必要となります。
さきほど、横浜地方裁判所川崎支部から電話があり、判決言い渡しの前に被告人に所持品検査をするということでした。
気になったので問い合わせをしたら、保釈中の被告人には、去年から実施しているということでした。所持品検査を受けるのは、被告人本人だけということで、弁護人は受ける必要は無いそうです。
公判の日は何もしないのに、何で判決言い渡しの日なんでしょうね。
バックは公判中、弁護人が預かった形にして中身は見ない形で、ポケット等の荷物はトレイに出させて、手を広げて金属探知機で検査する程度でした。
色々事件もあったので、裁判所の職員の人も神経質になっているんでしょうね。(平成31年2月追記)
横浜家庭裁判所でも金属探知機が始るようです。これまで直接出入りできた別館も封鎖して出入りできなくなるとのことでした。平成30年2月追記
2022年4月1日施行予定。平成で表記すると34年。
成人年齢が18歳になる。
女性の婚姻できる年齢が18歳に引き上げられる。
18歳になっても、養子縁組を出来る年齢が20歳に引き上げられる。
酒たばこは20歳のまま。
ギャンブルも20歳のまま。
静岡地裁沼津支部で破産を申し立てることになりましたので、裁判所に問い合わせを行いました。
管財事件の見込みですので、管財の費用の最低額を尋ねたところ、20万円との回答でした。これは、弁護士が代理人になり、横浜地裁に申し立てた場合でも同じです。
破産申立の書式がインターネット上では見つからなかったので、書式入手できるのであれば、ほしい旨を伝えると、定形の書式は特別ないそうです。横浜地裁の書式で問題ないとのことでした。
なお、横浜地裁の破産申立の書式は、神奈川県弁護士会のホームページの各種書式集から誰でもダウンロードできるようになっています。
管財事件の場合の郵券は、82円切手を債権者数分に20枚を加えた数。10円切手を10枚とのことです。
破産は裁判所ごとに運用が異なることがあるので、注意が必要です。
司法協会について
裁判所や検察庁にある記録等のコピーを頼むときには司法協会に頼むことになります。横浜の場合、支部だと司法協会がない場合があります。
たとえば、横浜地方検察庁の横須賀支部だと司法協会がないです。
この場合、担当の検察官の立ち会い事務官にお願いして、委任状と謄写申請書を送付してもらうことができます。そして、それを送り返すと、記録が横浜地方検察庁の本庁に送られて、本庁の司法協会で受け取ることになります。開示が公判期日の2週間前までというのが通例なので、急いでやってもらっても、開示が遅くなるとあまり余裕が無い状態になってしまいます。
また、横浜地方検察庁小田原支部にも司法協会がありません。以前は神奈川県弁護士会にお願いすると謄写をしてもらえました。
支部によって扱いが違うので、初めての裁判所等だと確認が必要になります。
法人破産を申し立てたのですが、郵券が足りないと言われてしまいました。
神奈川県弁護士会の書式の中に必要書類が記載されており、その中には通常の事件として82円切手10組、10円切手10組計920円と記載されていたので、そのまま用意したのですが、さらに1円切手が20枚必要とのことです。
弁護士会の情報が少し古いみたいです。
後見人の新件の話が横浜家庭裁判所から来たので、住民票が必要になりました。
さらに、マイナンバーカードを作ってみたので、コンビニで自分の住民票を取れるのです。
セブンイレブンでやってみたのですが、非常に簡単ですね。タッチパネルを操作して、マイナンバーカードを読み取り部分に置くだけです。さらにマイナンバーカードを忘れないように、カードを機械からカードを取り外してから、次の手続に進む手順になっていたりして、良く出来ていると思います。
手数料は250円で非課税でした。通常300円ですので、ちょっとお得です。
法令の規定に基づいて、戸籍全部(個人)事項証明書や住民票の写しを交付する際に、法令の規定により、手数料を免除して取得できる場合もあるようですが、そのような欄はなかったので、このような特例は使えないようです。
なお、マイナンバーは記載出来ない様です。裁判所に出すときは、マイナンバーは、通常不要ですので、特に問題無いと思います。
住民票等の職務上請求もコンビニできれば良いのになぁと思いました。
訴訟等によって提出しなければならない書面の数が決まっていることがあります。裁判所によって違うこともあります。
被告1人で通常の訴状であれば、正副で2通必要になります。裁判所用と被告用ですね。これなら、単純です。
例えば、労働審判等は少し複雑で労働審判規則で決まっています。詳しくは下記条文のとおりです。しかし、わかりにくいと思いますので、わかりやすくするため、ある事件の送付書の写しを張り付けると、
・労働審判申立書 5部
・証拠説明書 2部
・証拠●号証乃至●号証 各2部
・陳述書 5部
・郵券3,060円(500円4枚、100円4枚、82円3枚、52円2枚、20円10枚、10円10枚、1円10枚)
・印紙6,500
以上になります。
訴訟とは違って、労働審判委員用に申立書の提出数が増えます。
横浜地裁だと陳述書を労働審判委員会用に提出すると労働審判委員にも渡してくれる扱いになっているようです。そのため、申立と同時に労働審判員の分も含めて、他の証拠より多く提出します。申立人の主張が書かれている陳述書を呼んでもらえるのは、有利だといえますので、細かいテクニックですが、提出すべきだといえます。
さらに、労働審判で申し立てて答弁書が出された後に補充書面を提出することがあります。
その場合、被告には直送して、裁判所には4通(記録綴り用の正本と労働委員用の3通の合計)を提出することになります。
ちなみに横浜地裁は第7民事部が労働部になり、労働審判の申立受付も第7民事部になります。
(労働審判手続の申立書の記載事項等・法第五条)
第九条 労働審判手続の申立書には、申立ての趣旨及び理由並びに第三十七条において準用す る非訟事件手続規則(平成二十四年最高裁判所規則第七号)第一条第一項各号に掲げる事項の ほか、次に掲げる事項を記載しなければならない。 一 予想される争点及び当該争点に関連する重要な事実 二 予想される争点ごとの証拠 三 当事者間においてされた交渉(あっせんその他の手続においてされたものを含む。)その他 の申立てに至る経緯の概要
2 前項の申立書に記載する申立ての理由は、申立てを特定するのに必要な事実及び申立てを 理由づける具体的な事実を含むものでなければならない。
3 予想される争点についての証拠書類があるときは、その写しを第一項の申立書に添付しな ければならない。
4 第一項の申立書を提出するには、これと同時に、相手方の数に三を加えた数の当該申立書 の写し及び相手方の数と同数の前項の証拠書類の写しを提出しなければならない。
弁護士は、税理士法に基づいて、届出をすれば、税理士業務をすることができます。いわゆる通知税理士または通知弁護士といいます。
税理士法(税理士業務を行う弁護士等) 第五十一条 弁護士は、所属弁護士会を経て、国税局長に通知することにより、その国税局の管轄区域内において、随時、税理士業務を行うことができる。
実際に税金関係の申告等をする能力があるかどうかは別になります。税金等に関して、税務署と交渉する際に円滑に手続を進めるために手続をしておく弁護士もいます。大滝法律事務所に所属の弁護士は、手続済みです。
この手続をすると、税理士業務開始通知受領書という通知が、事務所ではなく、自宅に届きます。
何も悪いことをしていなくても、税務署から通知が届くと嫌な気分になるのは私だけでしょうか。
通知税理士の手続を取ると左のような書面が届きます。
特に税理士会費等はかかりません。
戸籍の取得について
離婚等の調停の申立のときに戸籍が必要になることは多いです。
戸籍は本籍のある役所でとることができるのですが、本籍地と住所地が離れている場合などもあります。
本籍地はどこにおくことも自由なので、全く関係ないところに置くことも可能です。
戸籍は郵送でもとることができますが、郵送の場合定額小為替を使わなくてはならず、非常に面倒です。
ちなみに横浜市で、現在の戸籍であれば、本籍地のある区役所等でなくても、横浜市内の役所に行けばとれます。例えば横浜市の港南区に本籍があっても横浜市の中区役所でとることができます。
定額小為替については、私は弁護士になるまで一度も使用したことがありませんでした。使用期限もあるので、買いだめするわけにも行かず、購入・換金をするのにゆうちょ銀行にいかなければならず非常に不便です。
そもそも、戸籍を郵送でとる場合以外に使用したことがありません。一枚ごとに安くもない手数料もかかりますので、非常に不便です。
いつも面倒だなと思っています。何か他の方法で払えるようになればいいのにと思っています。
・成年後見人として戸籍の取得についての備忘録
弁護士が成年後見人となって、戸籍を請求する場合、戸籍謄本請求書(弁護士業務用)C用紙を使います。
いわゆる職務上請求です。ちなみに、職務上の請求書は必要な書類と利用目的からAからDまでを使いわけます。
成年後見人として請求するので、登記事項証明書の写しを付けて郵送請求したのですが、原本の提示も必要との連絡がありました。
原本還付も受けられるのですが、その場合、写しを付けて、原本と相違ない旨の記載と押印が必要とのことでした。
先日地元の区役所に行き印鑑登録をしてきました。
相続の手続をするときなどいわゆる印鑑証明を持ってきてもらうことなどは多いですが、私自身は印鑑登録していませんでした。
昔はしていたのですが、司法試験に受かり、福井修習だったため、住民票を移した際に印鑑登録が抹消されたままになっていたのです。戻ってきたときに、印鑑登録をすれば良かったのですが、特に使う予定もなかったので、そのままにしていたのです。
しかし、後見人についている事件で被後見人の方の不動産を処分することになりました。このときに、私自身の印鑑登録証が必要になったため印鑑登録をしにいきました。
横浜弁護士会にも印鑑証明があり、仕事で使う職印は登録しています。なお、昔、弁護士会の印鑑証明は無料だったのですが、今は有料です。仕事で弁護士として後見人についているのですから、弁護士大滝和幸の印という職印を実印として弁護士会の印鑑証明で登記できないか確認してもらったのですが、やっぱり私個人の大滝という印鑑でなければだめということでした。これも余談になりますが、弁護士会の身分証明書も作っているのですが、これも銀行等では身分証明書として認めてくれません。あくまで補助的な身分証明書とのことです。銀行の説明書には公的身分証明書と書いてあったのですが、だめと言うことは、弁護士会は公的な団体とは銀行は認めていないみたいです。弁護士会がだしてくれる書面等の証明力が弱くて残念です。
さて、印鑑登録カードがあれば、横浜市内であればどこの区役所等でもとれるのですが、登録自体は居住している区役所ではないとできないのです。写真付きの身分証明書を出すとほとんど待たず(数分)で登録も印鑑証明書も取得できました。こんなにすぐにできるのであれば、もっと早くやっておけば良かったなと思っています。
ちなみに登録できる印鑑は1辺8mm以上、25mm以下の正方形の中に、印影が収まる印鑑ということです。
弁護士という肩書き付きの印鑑を登録しようと思っていたのですが、調べてみると職業、資格その他の氏名以外の事項を表しているものは登録できないことになっていました。そのため、おとなしく大滝和幸という印鑑で登録してきました。
費用に関しては、印鑑証明登録自体は無料です。
印鑑証明書をとると一通300円になります。
さらに、印鑑登録証明書は郵送では請求できないそうです。印鑑証明をとるときに実印を持って行く必要はないようなので、郵送でとれるようにしてもいいのになぁとはおもいますが、できません。
この前司法書士さんと話をしていたのですが、遺産分割協議書につける印鑑証明書について、相続登記の場合は、時間制限というのが特にないそうです。
まあ数年間とか開いていれば、指摘を受けそうな気もしますが、私は登記に関しては司法書士さんにお願いするので、よくわかりません。
しかし、それだと何か別のときにとった印鑑証明書を使って悪用されてしまいそうですよね。そもそも印鑑証明書をとるには印鑑証明のカードをもっていけば身分証等も確認せずに、印鑑証明はとれてしまいます。印鑑証明のカードは厳重に保管しなければなりませんが、相続登記ということは通常親族ですから、厳重に保管と行っても限界があるような気がします。
上にも書いたとおり、成年後見人として被後見人のかたの不動産を売却することになったのですが、その際、印鑑証明だけでなくいくつか書類が必要になりましたので、簡単にまとめておきます。
・登記識別情報通知(昔あった権利証の代わりに発行されるものです。識別情報のところは、みられないようにシールが貼ってあります。)
・後見登記事項証明書(発行3ヶ月以内のもの)。成年後見人として登記されてあることが書かれているものです。後見人であることを証明する書類をくださいと言われるといつも出すので、いつも予備を含めてとってあります。今回は期限内のものがあったので助かりましたが、郵送だと東京法務局に請求しなくてはならないので、これも手間がかかります。
・成年被後見人住民票。これをとってみたら、被後見人の住民票上の住所と登記識別情報通知の住所がことなっており、他の市町村にいったん出ていたため戸籍の付票が必要になってしまいました。
・成年後見人の印鑑証明書(発行3ヶ月以内のもの)
・成年後見人の実印
・成年後見人の身分証明書
・横浜弁護士会会員であることの証明(自宅住所付き)
FXが原因で借金を作ると破産できないと考えている方がいるようなので、少し書いて見たいと思います。
結論から言うと可能です。
破産法は、誤解を恐れず簡単に言うと真面目に一生懸命やってきたのにやむにやまれない事情があって、借金を返せなくなった人を経済的にやり直しの機会を与えるために作られています。そのため、借金の原因がギャンブルやお酒等が原因だと浪費ということになり、免責不許可事由にあたり免責が認められません。
理屈の話をすると破産手続と免責手続とは別の手続です。免責決定がでて確定すると、借金を法的にはもう返さなくて良いという状態になります。自己破産手続と免責の申し立ては一緒にするので、気にする必要はないです。
免責不許可事由は、浪費以外にもいろいろありますが、浪費ということになると免責が認められないということになってしまいますが、裁量免責という制度があり、これにより、免責が認められるのです。
裁判所が管財人という人を選任して、お金の使い道のチェック等して裁量で免責を認めるかどうかという判断をするのです。
裁量免責と通常の免責と何が違うかというと破産手続に係るお金と時間が違います。
裁量免責を求めることになると、お金の使い道のチェック等をするため、簡単な手続である同時廃止という手続をすることができず、管財人という人が選任されることになります。その費用として横浜地裁では原則20万円が必要になります。ここが大きな違いです。
程度問題ということもありますが、きっちりと申立書等を書き、事情を説明すれば、裁量免責は認められます。
私が破産手続をした中で、いままで裁量免責も認められなかった方は幸いにして一名もおりません。
仮にこの点が不安なのであれば、民事再生を行うという方法もあります。民事再生は、浪費等が原因であっても特に関係ないからです。
裁判所に訴訟等を起こす際に、郵券・切手の予納を求められます。
申し立てる内容・人数等により裁判所ごとに切手の内訳に多少の違いがあります。
裁判所に電話すれば、すぐにおしえてくれるので、たいした手間でもないのですが、できれば、今日中に郵送で申し立てたいけど5時すぎてしまったなどという際には非常に不便だと思うことがあります。
例えば神奈川簡易裁判所に被告一人で通常訴訟を起こす際の切手は以下のとおりです。
郵券合計5025円分(500円×7、100円×7、82円×5、50円×5、20円×5、10円×5、2円×5、1円×5)
郵便料金が変わると組み合わせも変更となりますので、随時ご確認下さい。
裁判で証拠を出すときには、通常証拠番号をつけます。原告なら甲号証・被告なら乙号証。刑事裁判なら弁号証としてだします。
刑事裁判で証拠を出すときは、証拠等関係カードをつけて出すことが多いのですが、いろいろ細かい決まりがあるようで、書記官の方から修正が入ることがあります。
先日も、通訳事件で、反省分をだしました。当然日本語に翻訳しなければならないので、翻訳をつくってもらって、反省分を弁1号証、翻訳分を弁2号証として提出しました。
後日書記官から連絡があり、弁2号証は弁1号証の訳文なので、弁1号証に訳文添付と調書に記載して良いかという確認がきました。
訳文には証拠番号をつける必要がなかったようです。
他には、情状証人の証拠番号を後にするよう言われたこともあります。
ある本には、証拠番号については複雑なので、空欄にして書記官に書いてもらうのも一つの方法と書いてありました。
方法としてはありえるのですが、それもいかがなものかなと思いました。
11月15日はいい遺言の日です。あまり、普及していないような気もしますが、ウィキペディアにもページがありました。
11月15日のいい遺言の日ということで、弁護士会等でもイベントを行っています。今年、平成27年は、11月15日は、日曜日なので月曜日にイベントを行っているようです。私も弁護士会に協力して、平成27年11月16日、横須賀の某銀行で良い遺言の日の無料相談会に参加いたします。
遺言というのは、作るのが簡単に見えますが、遺留分等なかなか難しくどのような遺言を作ればよいのか難しいこともあります。
また、内縁の配偶者等がおり、遺言をつくってもらいたいと思っていても、お金や死亡後のことですので、中々切り出しにくいこともあります。
いい遺言の日ということで、良い機会ですので、遺言を作ってみたり、作ってくれとお願いしてみても良いと思います。
ご自身だけではで切り出しにくい場合、皆さんや作ってほしい方と大滝法律事務所にきていただければ、ご家族のために遺言を作成されてみたら如何でしょうかと進めることもできます。
破産に関して裁判所によって運用が異なることがあり、戸惑うことがあります。
先日、横浜地方裁判所川崎支部に破産を申し立てたところ、横浜地方裁判所本庁といろいろ運用が違い、追加の資料等を出すよう指示されました。
川崎支部では、課税非課税証明書は原本を出さなくてはならない運用になっているとのことです。
また、ライフラインの支払い方法について、口座引き落としがない場合、領収書を一通ずつ写しを提出しなければならないそうです。
他にもいろいろ細かい違いがあるのでしょう。
追加で提出すれば良いだけなので、大きな問題ではないですが、細かい運用については、統一してほしいなと思うことがあります。
勾留中等に事務手続きを行う際に在監証明書を求められることがあります。在監証明書を必要とする理由を述べて請求して、理由によっては、横浜拘置支所では在監証明を出してもらうことができます。
しかしこれは、勾留されている人など本人が請求しなければならず、代理人での請求は認められないとのことです。
港南警察でも出してもらいましたが、同じように本人の請求が必要でした。